落書

何かに疲れたときに僕氏が何かを吐き出して現実に帰っていくための架空の場所です。

エジプトきたよ イトニーン

きたないはなし、エジプトに来てからお腹の調子がかなりわるいです。ヨーグルト食べたりいろいろしてるんだけど、どうも、こればっかりはいつも海外きてしばらくは治らないんだよねぇ。エジプトはそれが特に長いような気がする。先日現地の日本人で集まって生姜焼きとか照り焼きを作ったあと、お腹の調子が若干良かったので、これはと思い自炊を始めました。エジプトはなにげに野菜とかフルーツがめちゃうまいんです。今度から、海外には料理酒と簡易まな板も持って行こうと思います。なんで外国人はなんでもかんでも手の上で切るん?トーフじゃないんだからさ。

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タイトルにあるワーヒドとかイトニーンは、エジプトで使われている数字の1,2の読み方のこと。数字といえば、ローマ数字があのVが5でXが10だったりするややこしいやつで、漢数字が一、二とかを使うもの、アラビア数字が僕らがいつも使っている123って数字だけど、これはアラビア世界からヨーロッパに輸入されたからこういう名前になってて、その際にちょっと変化して今の形になっている。だから、いまエジプトで使われているアラビア数字は大元のやつでもっと別の形をしていて、٠١٢٣٤٥٦٧٨٩って感じ。最初は読むのがわりと大変。いまのアラビア数字とちょっとしか似てない。


カウントしてみたところ、僕は15カ国の国を訪問したことがあるらしい。中にはバングラデシュやアメリカやオーストラリアや南アフリカなど、比較的長期でいて愛着のある国もあれば、ミャンマーなど短期でいただけであまりまだわかってない国もある。ただひとつ言えるのは、旅の経験を経ていくことで、旅行先の情報を仕入れて順応していくスピードは格段に早くなっているということ。特に今回のエジプトの旅では、最初の3日ぐらいでいろいろなストーリーが巻き起こるとともに、一般的な交通機関に順応し、道を覚え、現地に顔見知りがたくさんできて、一週間ほどが経ったときには学校いって自炊してという普通のルーティンが築かれていて、コミュニティもできて、順調に運んでいるように思われる。エジプトって国はゆーて結構便利で、どちらかと言えば順応しやすい国な気がする。


それでもエジプト最初の数日はなかなかストレスフルで、人を信じるってこと、あと個人の力の限界についてすごく考えさせられた。そのことについてすこしメモ。


一般的に言って、海外で初めて会った人は誰も信用しないのが正解だとおもう。日本では、自分が日本生まれということも大きいと思うが、初対面の人でも、ある程度の道徳感覚は備えてんじゃねーのとあたりをつけて関わっても外れないことが多い。しかし海外では、自分は外国人という立場だし、人々の間に流れる通念や常識感覚が日本と乖離していることがあるから、とりあえずはあまり踏み込まずに情報収集してじわじわ馴染んでいくことが定石になる。しかし、ここでちょっと冒険心がくすぐってくる。ある程度人を信用してみて、その人の案内でその国を見ていくと、ツアーやガイドブックに従ったのでは得られない経験が得られることがあり、それなんかはもう人生でかけがえの無い経験になったりする。そこらへんの決断は、経験で培った勘が大きな割合を占めてきて、だからこそ面白い。特に一ヶ月とかの短期のステイでは、素早く信頼に足る知り合いを現地につくることに全力を注いだりする。


まずはホテルで一件があった。ホテルはいつもどおり口コミと立地の兼ね合いで選んで、ホテルマンもまぁ大丈夫そうな人たちだった。いきなりロビーで謎のパキスタン人に絡まれた。私はイギリスに長く住んでいたんだとか言って自分の話を延々したのち、急に自分と自分の友人の電話番号を伝えてきて、困ったときにはそこに連絡しろと。友人のほうに連絡してみたら少しは面白かったのかもしれないが、僕の方の話を全く聞ない態度が鼻に付いたので深入りはやめとこうと思っていた。その後僕の番号をしつこく聞いてきたが持ってないなどと言って拒否して、ぐだぐだずっといなくならないから、紙に適当な数字と名前を書いて渡して握手してバイバイっつって。


するとその一部始終を見ていたホテルの人が、日本人は人をすぐ信用するからダメだと言ってきて、エジプトでは誰も信頼してはいけないみたいな話をしてきた。僕が誰も信頼しなかったら何も物語が起こらなくてつまらないよみたいな話をしたら、私達にいろいろ聞いてくれれば大丈夫と。先のパキスタン人の絡みでいらいらしていた僕はそこでホテルマンのあんたらを信頼する理由もないじゃねーか的なことを言ってしまい、その人かわいい女の子だったのだけどショックを受けたような顔をさせてしまいかなり反省した笑 ま、その後挽回してホテルを出た今もたまに連絡とるぐらいには良好な関係が続いているのでよしとしよう。


この、信頼する起点がない状態からスタートするのはほんとに大変だなって思った。紹介制をとっている弁護士が多いように、信頼に足る人物が、信頼に足る人物として誰かを紹介してくれるというパターンが、新しい人間関係をつくる一番手堅い方法だ。だけどもともとの知り合いが誰もいない状態で数日過ごす期間が今回あって、その間、たくさんのエジプト人がお互いをあいつはハスラーだ俺を信頼しろみたいなことを言ってきて、もう誰も信頼できねーよみたいな状態になった。けっきょく、ひとりひとりとすげー時間をつかって話してみるみたいなことをしたんだけど、それがまた疲れたよっていう。


たとえば、エジプト初日の街ぶらでHとMに出会った。まずHは、日本人のフィアンセがいるということで、僕もそれなりにテンションがあがった。徳島に住んでいたといい、財布から徳島の病院の診察券を出して見せてくれたので、これは本当だと信じる。しかも、なんの偶然か誕生日が一緒だったのでテンションがさらにあがり、一緒に街ぶらすることに。するとすぐに、Mが合流してきた。Mは、僕の滞在していたタラアト・ハルブ広場のあたりをウロウロしていて、それまで話したエジプト人の中ではホテルマンを除いては一番英語が上手く、ほんとかどうか知らんがカイロ大学の学生だということで、Mにも合流してもらって3人で珈琲屋に入った。


そこでエジプト初シーシャとエジプトでポピュラーなトルコ・コーヒーを飲みながらいろいろな話をしていた。僕が1ヶ月滞在してアラビア語を勉強するつもりだと話すと、彼らもテンションがあがった。1時間ぐらい話していただろうか。ギザのピラミッドに行こうという話になった。僕はろくに調べてなかったので初日にいくつもりはなかったが、彼らいわくまだ十分行ける時間だということ。そこでちょっと時間をもらってガイドブックを調べると、確かにまだ行けそうだと思われた。標準的な価格帯も同時に調べた。そこまでの一時間で、彼らはある程度信用に足る人間のように思えた。特に、Hが将来日本に行くから、その時世話をして欲しい、だから僕がエジプトにいる間はHとMが面倒を見るよ、という話は、まぁそれなりに筋の通った話のように思えた。


そしてMの運転でギザまで行くことに。初日で、まさか現地の人の車に乗ってピラミッドに向かっているなんて思っていなかった。なかなかフレンドリーな奴らで、僕にアラビア語で名前を付けてくれたりした。日本の蓮の花を由来にした、ハスナという名前だった。10日経った今も彼らは僕のことをハスナと呼んでいる。


さてギザのピラミッドで面倒なことが起きた。ピラミッドを観光する値段が、僕の情報と照らしあわせて2倍ぐらいのものだったのだ。僕は焦って、一度トラベルエージェンシーを出てHやMに高すぎると話した。Hは、ガイドブックがすべてではないと言った。僕にとって、そんなのはちゃんちゃらおかしい言い分だった。しかも僕にはガイドブックの他に、ホテルがコーディネートしてくれるツアーの価格情報もあった。それによると往復交通費合わせて300ギニー。一方で僕が提示されたのは、10
00ギニーだった。ガイドブックの情報では400ギニー前後だろうというところ。明らかに高え!(1ギニーは15円)


これはおかしいっつって他のトラベルエージェンシーに行こうとするもHとMに止められる。一度紹介したのに他のところに行かれたら俺らの顔が立たないと。しかし僕はもうすでにすべてを疑うモードに入っているので、つまりこのトラベルエージェンシーはHとMが斡旋してるところなんだと勘ぐっている。そして勝手に近くの数軒を回ってみる。すると何となく真相がわかってくる。まず300〜400ギニーというのは、ピラミッドのエリアに入る価格帯の模様で、そこにオプションで、ラクダに乗ったりピラミッドの内部に入ったりガイドをつけたりすると、どんどん値段がかさんでいき、1000周辺も妥当になってくるというもの。確かにホテルのツアーはラクダなどは含まれていなかった。うーむ、ラクダにのってピラミッドに行くのは人生の夢の1つだったので、ラクダのオプションはぜひ付けたいところ!笑


もちろん、周辺のお店だから口裏を合わせて同じ価格帯を言っている可能性がたかい。だが、その時点でだいぶ疲労してテンションも下がっており、なんとなくカラクリもわかってきたということで、HとMが待つ最初の店に戻る。そして苛烈に値段交渉して、ラクダとピラミッド内見物、ガイドやそいつへのチップ込みで500まで下げて落ち着けた。しかし、これでもぶっちゃけぼられていたらしい。そんなに酷いぼられ方ではないようだが、例えば現地の日本人の友人はひとり100かそこらで行ったらしく、なんか恥ずかしくなって自分がいくら払ったかなんて言えなかった。


結局、数時間やそこらで人を信頼できるかどうかなんて判断できないことが多い。数日の観光でぼったくりの多い国に行くときは、信頼できそうな口コミの多いホテルを選んでそこにのっかるのがやっぱり筋。あとは個人でいかず集団で動くこと。僕は今回ひとりでピラミッド周辺に行ったが、ひとりだったから軽く恐怖を感じてピラミッドを見ずに帰るという選択肢をとれなかった。たとえ素人集団であろうとも、集団である方が正しい判断をくだせる可能性は格段に上がる。


という失敗のおはなしでした