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落書

何かに疲れたときに僕氏が何かを吐き出して現実に帰っていくための架空の場所です。

文系大学院生がかかりやすい三つの病気 なぜ修士論文はお蔵入りするのか

ブログって続かないですね。はっきり言って。

名古屋に来て、大学院生を始めてから8ヶ月ほどということになりますが、いやはや自分の進歩の遅さたるや惨憺たるもので。それでも少なくとも、過去の自分が考えていたことを批判的に見ることができるようになるというのは、成長の証拠なのかなと思っていて、たとえば昔このブログに書いた名古屋に来た理由なんてのはちゃんちゃらおかしかったなぁと思います。

久々にブログを見てみてそう思って、また、時々大きな悩みをここで書いておけば、後になっていい思い出になるしあのころ馬鹿だったなぁと振り返れていいなという感じもするので、また書いてみます。最近思っているタイトルの件に関して。

 

修士論文の研究計画書の提出が今月末に迫っていまして、未だに教授のところに駆け込んでは、「先生、研究計画書作成と研究自体って、やってること何も変わらないですよね!これが承認されたらどういうふうに日々が変わるんですか??」と素朴な質問をして、教授に遠い目で見つめられています。

標題の、なぜお蔵入りするのか?に関してはまだわかっていませんが、どの先輩に伺っても、あるいは教授に伺っても、修士論文?はは、そんなのもあったねぇ笑 みたいな反応をしてきます。そんなこと言われると嫌になりますが、お蔵入りを避ける努力は怠りたくないなと。最近受けた指導をもとに、自分で考えてこうなんじゃないかという失敗の原因を、3つまとめてみます。

 

1 すべてを盛り込もうとする

今通っている大学院は普通の大学院と違うらしく、専門というものを持たずに入学します。先生に論文のテーマはなんでもいいんですかと聞きに行ったら、学問の自由だよと言われ、なんか用法に違和感を感じつつも、それならせっかくだからディシプリンで選ばず問題で選んでみようと腐敗の問題を選んで研究しています。

基礎研究をしてわかってきてのが、アプローチが無限に存在すること。経済学、法学、政治学、社会学、文化人類学から歴史学まで、様々なアプローチが腐敗という問題に結集して、その解決に取り組んでいることがわかりました。

それぞれの議論の存在を知ったからといって、それらをすべて語ろうとするのはNGです。結局はひとつのアプローチを選んで、そこを深く学ぶ必要があります。そうでないと、議論の蓄積を十分に追うことのできていない隙だらけの議論になります。先行研究不十分ってやつです。

学際的研究ってのが流行っていますが、どの分野も極めていないぺーぺーが二分野を横断的にやろうとすることを学際的研究とは呼ばないと思われます。

 

2 問題を解決しようとする

論文には二種類あって、研究論文と、政策提言とがあります。研究論文は、社会的な事実を新しく実証的に明らかにするもので、政策提言は、研究に基づき具体的にどのような政策を現行政府が取りうるのかを書きます。

社会科学系の論文は社会問題を見つめてその解決を目指そうとする体系なので、勢い問題解決できるような政策提言がしたくなりますが、そこに固執するのは不毛です。議論の発展状況を見て、政策提言の根拠として挙げる事実・論理がまだ証明されていないならば、そちらを実証するのが正しい順番です。ただ、修士論文という一回きりの機会をみて、なおかつその後研究職に進むことが確定していないとなると、どうしても一発当ててやろうみたいな気分になりがちです。僕もなってます。

熟練した研究者は、先行研究を緻密に研究した上で、そこに足りていない小さな小さな一言を提言することに果てしない価値があるといいます。その価値が具体的にわかっていないからそうなるのでしょう。僕も実感としてわかりませんが、おとなしく言うこと聞いてやってみようかなという気にもなっています。

 

3 持論を持つと変えたくなくなる

ある程度文献を読むと、ああこの筋で問題認識して書けるんじゃないか、みたいなのが見えてきて、纏めの作業に入ろうとします。特に期限が迫ってくるとそうなります。ただここで、文献調査を継続しているとその反証が見つかってしまうことがあります。そのときに、無理やりに自分の論を立てようとしてしまいがちです。なぜなら、そこで自分の論を捨てた場合には、また途方もない思索と基礎調査の道のりが待っていますから。

自分の問題関心を持てれば、そこでほぼ試合終了で、あとは調査して書くだけの作業となるそうです。なので、そこで妥協をしてはいけなさそうです。つまり、上記のような状況になったら、健やかな生活を捨てるしかないでしょう。そう、今の僕ですけどね!

 

書いてみると当たり前ですが、言うは易く行うは難しってやつですよこのみっつ。精進します。あと今後は、もっと学術的な内容について書けたらいいなと妄想していますが、とりあえず余裕を持たないと話にならないな。。